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清掃の信賞必罰

会社が汚いと業績も落ちる?

信賞必罰を実施するにあたり、幹部や社員の意識改革をする為に、時として、必要な「演技罰」があると言うことを説明しました。 よく罰として、罰金だとか、自腹を切らせるなどののペナルティーがあるようですが、その方法では何ら根本の改善にならないのが実情です。

実体験による成功例

これからの説明は、実際に活用して成功を収めた具体例です。

「社員トイレが汚い」!

全ては、ここから始まりました。普段から整理整頓が出来ていない事。清掃がヘタクソな事をいつも不満に思っていたある朝、 あまりのトイレの汚さに社長は、ついに切れた。普段から「トイレはきれいにしろ」といっつも言っていたが、きれいの感性が社長自身とあまりにギャップがあることを身を持って感じた瞬間だった。 大便のドアを空けたら、なんと便器の汚れがあまりにもひどかったのです。ついに、朝礼で血圧が高くなるぐらい怒鳴りまくった。

しかし、2~3日はそこそこきれいではあったが、すぐに昔の状態に戻った。頭を悩ませていた社長から相談され、当方の実際の体験談としてお話をさせて頂きました。

この会社は、契約している清掃会社が毎日清掃していた状況でしたので、まず、この清掃会社の業務を中止して頂くようお願いして下さいとお話をしました。

そこで、最低3ヶ月間の中止を要請したのです。これは、本人達の成長のためでもあり、社員教育の為であること。結果、会社の為でもあること。 そして、年間契約でしたので業務をしなくても費用は通常通りお支払をするということを伝えて頂きました。

最初に、社長から社員全員に理由や事情を通知。清掃の仕方や完了の度合いを、社長自ら手本を見せ、やらせながら教える。後は、どういうローテーションでどうチームを組むのかなどについては、幹部に任せる。 幹部も当然、自らが実践する事としてスタートしました。

幹部始め社員は、毎日清掃を続けて行く中で、あることに気づき注意し合うようになりました。それは、一人一人が使用後きれいにすると改めての清掃が楽である事。そして、後の人が気持ち良く使用できるという事が理解出来たようです。 特に使用後の便器周りや手洗いを使用後、後の人が気持ち良く使用できるようにペーパーで「さっと」水滴や汚れを拭くなどの使用状態が日常習慣化されて行ったのです。

この中止期間は、わずか3週間。

幹部が率先して行動したことにより、社員に浸透し、互いを思いやる気持ちや奇麗に使用することの気持ちよさが、他の清掃面おいても出来るようになり、ひいては、整理整頓が上手になって行きました。

又、社員側からすると、社長はいつでも清掃会社の中止をするという認識から、この後も継続して奇麗な環境を維持したのです。