お客様から苦情を受けた。その対応が悪かった。余計怒りを買って大失敗。内容こそ違うがこれらを最小限に止めるべく、会社は社員教育に奮闘されているのですが、 そもそもクレームという和製英語は、お客様からの苦情の意味を持ちます。では、苦情というと不平・不満・不服ですが、最近このクレームを文句と捉える観念が発生している会社があります。 文句=苦情=クレームと考えるということです。この時代に文句と考える会社があるのが驚きです。しかし、一方では、苦情でも正当性があって、常識的に当方に諸原因がある場合、 どうもクレームという言葉がそぐわない。この場合は、「教えて頂けた」と社内で通知連絡した方が良いと思います。ご期待を頂けている。そして「教えて頂けた」には、 受け取める自分達にご期待を頂けてる可能性がありチャンスを頂けたと思い即改善することが重要です。
よく、失敗から学べ、クレームは宝、クレームはチャンスなどと言われ、失敗から学ぶということが盛んに言われ、社長も朝礼や会議で盛んに言います。
が、正しく実践していない会社が少なくありません。
これは、ただ一方的にコンコンと注意をして終わるからです。話しで終わる。管理職始めその場で神妙な顔で聞いていて「すみませんでした、以後気を付けます」で終わらせるからです。
会議やミーティングが終了したら過去の出来事として終了です。
多少の改善として担当を変える、報連相の流れを変えるだとかの片手間な事で終わらせます。これでは、今後も同じような問題が発生する確率が高いのです。
そこで、社員全員、部門別でも会社の実態に合わせて、問題が発生した当日の学習会を開催する事をお勧めします。
「教えて頂けた」問題を、社内でオフィシャルにして社員が共有する方法です。問題発生日・問題の内容・お客様の言い分・登場人物・お客様とのやりとり内容・担当者が対応した都度の発言内容・最終結果、の一覧表を作成し、
お客様の立場になって考察をしましょう。
どこに根本原因があったのか、経過途中に問題がなかったか、そして、どういう対応がベストだったのか、他にどういう対応があったのか、今後どうするかという事を、全社員・部門別で徹底的に討議するのです。
ここで大事なのが、その顧客や相手の心情がどうなのかという事を相手の立場になって理解していくことが必要です。簡単に言うと相手の心理です。往々にして自分らの立場で思考すると本質を見失います。
すると、必ず対応の仕方や考え方の違いが出ます。この違いを出すことがお互いの学習になりますし、それぞれの思い違いをなくし、考え違いをなくす、顧客目線で物事を思考し対応するという社員教育になります。
会社の実情に合わせて、社長が出席されて考え方などの意見をハッキリ申す。顧客目線を忘れさせない、段取りの必要性、対応力などについて再確認させましょう。
あくまでも問題発生の当日が良い。何故なら問題発生しているお客様から電話が来た時の対応が必要になるからです。
このお客様からお電話を頂いた場合、どなたが電話に出られても、「この度は大変ご迷惑をお掛け致しまして誠に申し訳ございません」という「心」「誠意」ある対応が重要だからです。
この対応をする必要がある為に、最速で問題を共有化しておく必要があるのです。担当者や関連する人物だけが謝罪するのではなく、他の社員が「自分達は直接関係ない」という感情を持たさない効果もありますし、
ミスやクレームの起こさない仕事ぶりをしなければならないという意識を持たすのです。
クレームトレーニングとして取り組まれている会社があると思いますが、決して話術やその場の逃げではなく、相手の立場で思考し、相手の心情を理解することが大変重要です。
少人数の会社では、以外と実施されていませんから社員教育として社内研修や社外の講師により取り組まれることが望まれます。