中途採用の多くの場合、職種により教える先輩や上司が決定され同行業務を通じて現場教育を行っている会社が多いのですが、実は大変な問題を含んでいます。
この先輩や上司は、同行業務の中で会社の労働環境や給与、上司、同僚に対してのグチや悪口を言っていませんか?この先輩や上司の考え方、言動や態度が大問題なのです。
雇用した新たな人を「誰に付けたら良いか?」「大丈夫かな?」「でも、あいつしかいないし・・。」ここで!もう既に問題が発生しているのです。
社長からみてその段階で迷い、心配、あきらめが生じているのです。「しかたがない・・。」こうならないためにも、現職の社員に対する教育が必要になります。
特に、同行する先輩への教育が事前に必要なのです。徹底的にです。この徹底的な教えによりこの先輩に対しての教育が施されるのです。まさに一石二鳥。こうして少しずつ浸透させるのです。
新入社員の場合、特に同行先輩の影響を色濃く受けます。業務のスピード、テンポ、リズム、挨拶の仕方や掃除の仕方、気配り、目配りなど、その先輩に似るものです。そして、その先輩のレベルに合わせた考え方や行動をとりがちです。
先輩のレベルが低いと、力のある新入社員は退職していきます。退職したら、この同行していた先輩は、「あいつは根性がなかった」と片付け、会社もそれを鵜呑みにし新たな募集を募る。
この先輩は、教え方に問題が無かったのかなどの反省はしない。会社にとっては悲劇です。せっかく頑張ろうとして入社した新入社員を、この同行していた先輩が潰しているのです。
大問題なのですが放置している会社もまた多いのです。
新人社員を先輩に同行させている最中、その新入社員をよく観察しているとその先輩の仕事振りや態度、考え方などが色濃く出てきます。現在の社員に対しての教育はもちろんの事、新入社員を同行させる前に、その先輩に対しての教育が不可欠なのです。
中途採用社員の教育には、会社の長所、短所、現状と将来像、近々には、こうしたい、ああしたいをしっかり伝え、「共に」造りあげていく一人として貴方を採用したという考え方を植え付けることが必要になります。
会社の良いも悪いも受け入れさせ、「廻りの社員が楽をしたがる流れに左右されない貴方が必要だ」と言うメッセージを強く伝える。
特に、少人数の会社にとっての新入社員教育は大変意義のあるものですから決して手を抜く事なく進めて頂きたいものです。